「ペプチド・アプタマー」の新しい利用法として、蛋白創製研究部では、「プログラマブル・バイオ界面」とよぶ、特定の生体材料に親和性をもった材料界面の作製を進めています。

 

 これは、特定の生体高分子に結合する「ペプチド・アプタマー」を材料表面に固相化した界面です。「なんだ、そのままじゃないか」と思われかもしれませんが、実際に、ねらった通りの「親和性」を無機材料の上に実現することはとても難しい作業なのです。蛋白創製研究部では、人工進化系で創り出される人工分子のもつ特異的な認識能力を「オルソゴナルティー」と「独立性」という2つのパラメーターで整理し、与えられた人工環境で、いかに生物学的な特異性を出すかについての研究を進めてきており、頭の中でのみ機能する絵空事ではなく、「実際に役に立つ人工物」の創製をめざした研究をすすめており、その1つが「プログラマブル・バイオ界面」なのです。

 「プログラマブル・バイオ界面」は、例えばマイクロ流路系のデバイスの表面や、あるいはドラッグ送達システムに用いるナノキャリアの表面に形成することを目ざしております。「プログラマブル」とありますように、目的に応じて自由に親和性を設定できるようなシステムとなっており、例えば特定の細胞のみを補足したいときには、その細胞に親和性をもったペプチドで界面を形成します。